より高みを目指す〜増田 章

 

『武術の修練による 心身錬磨を通じ 天地自然の理法を学び 自他一体の道を修める』(増田空手理念)

 

一歩一歩、階段を登るように行うのが稽古です。また、空手を始める前、また、始めたばかりの人に難しいことを述べても、聞いてはもらえないと思います。しかしながら、少しだけイメージを膨らませてください。空手道のルーツは武術です。

我々はそのルーツを継承するのみならず、その本質を探求します。その目的は、武術の探求を通じて、人間の探求を行なっていくということです。そのための手段として、修練では、競技による勝負の修行や護身技の修練も行ないます。しかし、それらの稽古の目的は、勝利による優越感や技術の習得といった実利の獲得ではありません。

その目的は、様々な体験によって、自己の心身と正しく向き合うことです。補足すれば、我々人間は、様々な体験から自己の認識能力を試されています。つまり、正しい認識が得られるかどうかはわからないのです。我々のできうる事は、正しい認識を得る方法として、自己の心身に向き合い、それを活かす道を探し続けるということだけです。

更に言えば、競技を究めようとすることも、武術を極めようとすることも、畢竟、一つの境地(ゴール)に収斂されていくと、私は感じます。その境地とは、心と身体を活かし、それを味わい、楽しむことです。それが、「自他一体の道を修める」ということだと、考えています。

 

2017年4月5日:初回配信