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応じ(Ouje)とは何か?

応じとは「相手の攻撃技の効力を弱体化し、間髪を入れずに最大の効力を発揮する反撃を行うこと(優位性の獲得と創出)」です。

また応じは「後の先」という攻撃法の一種ですが、単なる攻撃のための戦術ではありません。それは、「後発制人」という先達の教えの実践手段です。ゆえにより高いレベルの応じには、相手の攻撃を未然に察知する力(予測力)が必要となります。また応じの基盤として、位置取り、機会、技と技との連携などによる状勢、情勢の支配力が必要です。

初伝のレベル(初段から二段)では、相手の攻撃を受けてから反撃する、受け返し(デイフェンス&カウンター)かできないかもしれません。しかし中伝のレベル(三段から四段)では、相手の攻撃を防御しながら相手を崩す。同時に崩れたところを攻撃する、「応じ」を目指してください。応じはよりレベルの高いデイフェンス&カウンターです。

さらに奥伝のレベルでは、相手の攻撃を防ぎながら攻撃する、より高次の「応じ」である交差法(クロスカウンター)を学びます。しかしながら、「相手の動きに未然に感応し、その動きを制していく」また「相手の動きと一体化し、争うことのない状態を保つこと」が奥伝の応じの目指すところです。

簡単に言ってしまえば、「応じ(Ouji)」の本質は、相手の動きにより善く対応することです。我々は、相手と対峙する際、応じの意識を持つことで、相手をしっかりと観る習慣のみならず、自己と向き合う習慣が身につくと考えます。さらに相手の力や技を利用することで、技術を無限に応用、発展させていきます。

補足を加えれば、我々武道人は、より高次の「応じ」を体得するために組手稽古を重視します。しかしながら、組手稽古は単なる勝負を競う手段ではありません。あくまでも相手の動きに対応する心身のセンサーとそれにより良く対応する心身のプログラムを構築するための手段です。ゆえに組手競技の勝敗に拘泥することなく、組手-型の稽古を通じ、正しい理合の体得を目指します。つまり稽古で重要なのは、合理的かつ普遍的な心身の働き・動きを体得することです。

組手-型(KumiteGata)増田流・極真空手における約束組手・組型)とは、2人1組で予め相手とかける技を決めておき、実際に攻撃、防御、反撃を行う稽古方法です。組手型の稽古は、危険な武道空手の技を安全に稽古することができます。同時に繰り返し稽古することで、体力がない人や不器用な人でも、難しい技を体得する可能性がひらかれていきます。また相手と技を出し合う組手稽古において、防御法を知らなければ、恐怖心が先立ち、必ず力が入り、自分も相手にも怪我を負わせる可能性が高まります。

BMS(IBMA-BudoManSchool)では、武道空手の稽古の際、怪我防止という面のみならず、技の上達のためにも、「応じ(Ouji)」の理合を重視します。

また、自由組手(自由に技を出し合う実践的な稽古)の稽古の際には、勝ち負けという意識を持たないようにしてください。あくまでも組手稽古の基本的な心構えとして、「相手の技がよく見えるか」「応じ(Ouji)の力が身についたかどうか」という意識を重要にしてください。

 

  • 本ページの内容はBMS(講義のカテゴリー:応じの概念)にも掲載されています。