心と身体を強くする空手〜IBMA極真会館増田道場

MENU

大山倍達『続・秘伝 極真空手』(Advanced Karate)を紐解くにあたり

▶︎English
【『続・秘伝極真空手(Advanced Karate)』という書の位置づけ】

大山倍達著『続・秘伝 極真空手』(Advanced Karate)を紐解くにあたり。
『Advanced Karate』とは、日本において『秘伝・極真空手(This is Karate)』の続編として、日貿出版社より刊行された『続・秘伝 極真空手』を指す。

【高校時代に抱いた強い憧れ】

私(増田)が高校生であった頃、この書をどうしても手元に置きたいと熱望していた。しかし、七千五百円という高価な書籍であり、学生の身には到底容易に手が届かなかった。
そこで私は、地元・金沢の繁華街にあった大型書店「うつのみや」の裏口近くの武道・武術書コーナーに通い詰め、幾度となく立ち読みを重ねたのである。

【書店との出会いと読書体験の原点】

この書店は、小学生の頃より私がこよなく愛した場所であった。本の森を巡り歩き、ありとあらゆるジャンルの書物に触れることは無上の歓びであり、やがて「いつか自らの蔵書館を持ちたい」という夢の源となった。その過程で、私は大山倍達師の著作のほとんどを読み尽くすに至った。

【大山倍達の思想と草壁熖太との縁】

幼い私にとって、その書に記された思想は単なる格闘家の域を超え、壮大で哲学的な精神の広がりを備えているように思われた。
のちに、この書の編集に深く関わった人物が、詩人であり五行歌の創始者である草壁熖太(本名:三好清明)氏であることを知る。その縁によって、私は草壁氏の五行歌の門に入ることとなる。

【草壁先生が大山倍達に惹かれた理由】

思い返せば、若き日の草壁先生が大山師に強く惹かれた理由も、今の私にはよく理解できる。
全盛期の大山倍達には、現代日本人が失いつつあった、戦国の世の宮本武蔵を思わせる豪胆かつ自由闊達な精神が宿っていたのであろう。
さらに、武の探究のみならず芸術や詩歌を愛し、文人への敬意を忘れぬ姿勢も草壁先生を感激させたに違いない。

【哲学者が惚れ込んだ精神性】

東大哲学科出身の草壁先生が、先述したような精神性を有する大山倍達という人物に心底魅了されたことは、自然の成り行きといえよう。
余談ながら、この精神性は儒教文化を重んじる韓国的背景に根ざすと同時に、かつての日本人が共有していた感性にも通じていると私は考えている。

【 『続・秘伝 極真空手』緒言の紹介】

今回は、『続・秘伝 極真空手(Advanced Karate)』より緒言の一節を紹介したい。
そこには、まるで六十年後の今日を予見したかのような鋭い洞察が込められている。

◆大山倍達・緒言より

(原文どおり)

柔道と空手(1977年/続・秘伝極真空手/Advanced Karate/大山倍達著/日貿出版社)

空手と柔道は元は似たもの同士だった。柔道の前身だった。柔術は空手とそんなに違ったものではなかったのに、明治になって出来上がった柔道がいわゆる伝統的な素手の闘技とは違った方向を歩み出したのである。投げ技はそのために研ぎ澄まされたが、初期の柔道はともかく、今日の柔道は空手のような飛道具に対しては全く無警戒である。おそらく柔道が発生したときに、今日のような空手、あるいはそれに類する強さを持つ拳法があれば、柔道は滅びたか、あるいは当身あるいは当身に対する受けを含んだものとなっただろう。私は柔道家とは何人もと戦ったが、こちらが空手の技を使える限り負けた事は無い。レスラーにしても、柔道家にしても、空手の突きや蹴りがどういうものか知らない人が多い。

そういう人はどうしても自分の闘技を過信している。それと同じ事は空手家にも言えない事はではない。柔道の寝技で締め上げられたら、柔道の訓練をしていないものは、まずお手上げである。空手は今の素手のと闘技としては、史上最強である。純粋に強さだけを競い、ルールなしで戦えばそれを立証できるであろう。と言うのも、空手が無限定で、今なお成長し傷つけている闘技だからである。

今後スポーツ化して技を限定したりすると、他の技と同様、牙を抜かれた抜かれたようになってしまう可能性もある。あるいは空手の良いところを取り入れた他の競技に追い越されることもありうる。

空手はあくまで武道として保存しておきたいものである。また、いつでも他の闘技の長所を取り入れられる無限定のものにしておきたいものである。

 

【最後に】

最後に、いま私は深い憂慮を覚えている。己が人生を賭して学び伝えてきた空手が、武道としての本質を喪い、まったく異なるものへと変容しつつある現実に対してである。にもかかわらず、この書の存在すら知らぬ者が「師範」を名乗っているという事実に、私は大いなる危機感を抱いている。 私にとって『秘伝・極真空手』ならびに『続・秘伝 極真空手』をはじめとする大山師の幾冊かの著作は、極真空手における「聖典」と呼ぶべき存在である。これらを紐解くことなくして、大山師が志した極真空手の未来が実現することは、決してあり得ないと断言せざるを得ない。 無論、私は「未来永劫」などという大言壮語を弄するつもりはない。しかしながら、未来を真に志す者であればこそ、古典を尊び、それを継承し、さらに発展させていかねばならぬ。私はそのように信じている。

 

 

 

 


 

 

IBMAカラテチャンネル(動画サイト)

2026 KWU SENSHI JAPAN 第1回 国際大会

みんなによる、みんなのための空手大会

教本サイト

IBMA国際武道人育英会サイト

オンラインストア

IBMA極真会館とは

KWUSENSHI について

KWU SENSHI JAPAN情報

修練カリキュラムについて

増田 章のブログ

写真販売

HITTING SPORTS

Akira Masuda Column

PAGETOP
Copyright © IBMA極真会館増田道場(MASUDA DOJO) All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.