[第37号:2019-12-25]

   

本号の主な内容

 ◎デジタル空手武道教本は、会員専用のデジタル空手武道教本TXにて閲覧できます。閲覧にはログイン用のアカウント(ユーザー名)とパスワードの入力が必要です。現在、試験運転中です。閲覧希望の方はメールにて問い合わせてください。  

 

◎国際空手道連盟 極真会館 松井館長との対談は、これからの極真空手への夢を語り合った対談となりました。

 本道場も大山倍達師範、極真空手の伝統を継ぐ者です。また極真会館を掲げています。掲げるからには、極真カラテがより良くなるための仕事をしなければならない責任と義務があると考えています。

 ゆえに我々IBMA極真会館増田道場は小さな団体ですが、小さい団体でも極真会館ファミリーの一員だと考えて行動していきます。そのためにも、私は可能な限り、松井館長の極真会館に協力し、極真空手のより良い発展のために仕事をしていきたいと考えています。


 

デジタル空手武道教本の新規更新

必修組手型のページが更新されています。IBMA極真会館の会員道場生が、必ず習得しなければならない項目です。有段者で理解していない人は、映像で学習してください。

IBMA極真会館の組手修練法についてのお知らせ

 

  • IBMA極真会館は本部直轄の道場をはじめとして、支部に関してもTS方式の組手法を基本とします(2020年以降)。
  • TS方式空手武道競技規程(ヒッティング競技規程に一部改訂があります)確認してください。

IBMA極真会館増田道場の稽古カリキュラムと2020年からの道場方針

以下の映像教本は、あまり良い出来ではないので、実は取り直しをしたいと考えています。ですが、稽古カリキュラムと道場の方針については理解できると思いますのでアップしました。

2020年からは以下の映像の通りに道場運営を進めていきます。黒帯を始め全道場生の方々にご理解いただきたいと思います

 

 

報告その1〜TS方式組手講習会の補習(特別稽古)

みなさん、お疲れ様でした!
 

 みなさん、補習お疲れ様でした。今回は少年部と一般部が一緒に稽古をしました。ゆえに稽古量は多くありませんでした。しかしながら、少年部が一般部の組手稽古を見る。また一般部が少年部の組手稽古を見ることは、貴重な経験になります。

 今回は貴重な経験になったと思います。しかしながら、次回はレベルを分けて講習したいと考えています。そして組手試合をなるべく多く経験させたいと考えています。TS方式の組手法は試合を多く経験するための手段です。また、試合を振り返る、感想戦を行うための方法です。突き蹴りを相手の防御の網をかい潜って正確に当てる。また、相手の突き蹴りを確実に、かつ、より効果的に防御する、そのような技術を磨き上げ、かつ、そのための技能を体得することが目標になっています。ただし、闇雲に試合を行っても効果は上がらないでしょう。試合を行い、その内容をより正確に吟味できたならば、基本技術の未熟、応用技術の少なさが試合の不出来の原因だと、明快にわかるはずです。まずは基本技術をしっかりと磨き、かつ、応用技術を身につけるようにしてください。そのためには、合宿、講習会、特別稽古に参加すること、またデジタル空手武道教本で稽古の復習と予習を行ってください。それが上達の定石です。

 
 

報告その2〜2019年後期昇段審査会を終了

 

みんな黒帯になれるよ!

そして、黒帯になっても精進を続け、より素晴らしい黒帯になってください。


 

 2019年の後期昇段審査会を無事終えることができました。 昇段審査の審査員や組手の対手などでお手伝いいただいた方々ありがとうございました。 今回の昇段審査では、伝統型、組手型、TS方式の組手審査の3項目でした。 あまり期待していなかったせいか、思っていたより、良い出来でした。 ただ、「こんなものではない」「まだまだ上手くなる」と皆に伝えました。  

 実際、私の言ったことは間違っていないと思います。繰り返しますが、すべての人には、より上達する可能性があります。そして、それが実現するには、各々がそのことを自覚し、もっと真剣に稽古に取り組めば、と言う前提での話ですが。

 私は増田道場を、空手道を通じて、門人一人ひとりの可能性を開拓するためのスイッチを入れる場にしたいと思っています。また、武道人としての心を体得し、その技を体得する場にしたいと思っています。  

 そのためには、より綿密な稽古カリキュラムが必要だと考えています。 今後、私の主宰する空手武道場は、自己の心と身体を磨き、高める修行場であり、空手武道を学ぶ学校のようなものにしていきます。  

 そのために稽古体系が明確でなければならないのです。これまでの稽古体系では不十分です。2020年以降は、私自身が本気で空手武道の完成と普及に取り組みます。

 今回、昇段審査を受審した方々は、私の真剣さを感じてくれたと思います。 受審者は白帯の頃から比べると、大変上達しましたが、まだまだ上達します。それが実現しなかったのは、道場の主宰者である私が真剣でなかったからだと反省しています。来年は稽古カリキュラム、道場の方針を明確にします。  

 本道場は極真空手の基本を土台にしていますが、私は、さらに極真空手を進化、高めたいと考えています。そのために、様々な経験と修行、そして研究をしてきました。それを門人に正確に伝える。それが私の悲願なのです。正直言って、ほとんどの人に伝わっていません。ゆえに、今後、増田流の極真空手の詳細、すなわちIBMA極真会館増田道場の稽古カリキュラムの内容をデジタル空手武道教本で伝えていきます。  

 その内容は膨大になります。さらに今後も研究を重ね更新していきます。弛まぬ更新(アップデート)が修行の本質です。そのことを理解してほしいのです。  

 言い換えれば、人間修行、そして人間的成長の本質も「弛まぬアップデート」です。それを自覚、実践できない者には進歩、つまり人間的成長はありません。そう断言しても間違いでないと考えています。断っておきますが、手当たり次第に目新しいものに手を出すようなことと、アップデートは異なります。私は愚直なまでに極真空手の基本稽古を続け、それと真剣に向き合った結果、変化が生まれただけなのです。そして扉が開いてきたのです。

 今私は、以上のことを理解できる人はほんの一握りかもしれないと思いながら、この文を書いています。それでも私は行動し続けます。そして来年は、私が研究を重ねて考案したTS方式の組手法を高めていきます、さらに組手型を磨き上げていきます。

 ここでお伝えしますと、増田が考案した組手型の稽古法には、古伝極真空手が含まれています。古伝極真空手とは、大山倍達師範の空手技の再現です。現在の極真空手の組手で見られる技は大山師範の空手技ではありません。大山先生が伝えたのは基本だけです。大山師範は、自身の空手技をほとんど伝えてないのです。おそらく組織運営に奔走していましたからでしょう。また、組織拡大が念頭にあったからでしょう。

 しかしながら、私は文献を元に、それらの技を再現する研究をしてきました。その稽古も組手型の稽古に含まれるのです。繰り返しますが、私は極真空手をもっと高いレベルに引き上げたいと考えています。そのためには、基本技術、応用技術、組手技能、武道人哲学と内容を分類し、稽古カリキュラムを体系化しなければならないのです。

 今回の受審者の合否はまだわかりませんが、これで満足しないでほしいと思います。初段は小学校卒業レベルのことです。学びは中学、高校、大学…、と続いていきます。また、その学びが価値あるものとして認識されるよう、私は日夜研究を続けていきます。それが私の武道家としての生き方です。

 来年以降、アップデートしなければならない内容は、各種講習会や合宿、特別稽古で伝えていきます。通常の稽古は、きわめて基本的な稽古です。そのきわめて基本的な稽古が重要なのですが、空手道の全体像や稽古のオペレーションシステムを更新しないと、稽古の効果は低いと思います。 更新しないものの稽古は、単なるエクササイズになっています。稽古とはエクササイズの要素のみならず、考える要素がないといけません。言い換えれば、稽古とは頭(智性)と心と身体を高めるものなのです。

 そのためには、時に心と身体、頭(智性)に負荷をかけるような稽古が必要です。それがないと、心身は鍛え上げられません。 昇段審査は増田 章の武道哲学に触れる重要な機会です。それに触れなければ、IBMA極真会館の空手武道を理解することは難しいでしょう。哲学と言っても難しいことではありません。言い換えれば、空手武道に対する考え方のことです。しかし考え方が最も重要なのです。その考え方を理解できなければ、その技術、技能を理解することは不可能です。

 

 

ワンポイントレッスン〜組手型の名称の読み取り方

 組手型の名称の読み取り方に修正部分があります。28号以前の組手型は修正前です。今後、全ての組手型の名称(記載方法)を修正します。赤字、下線ありの部分が変更部分。デジタル教本は6月(予定)以降、全リニューアルします。 組手型の名称の読み取り方には規定を設定しています。その規定を理解すれば、名称で大体の組手型の構成が理解できます。組手型は仕掛け手による仕掛け技と応じ手による応じ技(位置取りのための運足ならびに防御技と反撃技)によって構成されています。組手型の名称はその技の構成を増田式の規定法により分類整理しています(この方法は、増田 章の考案、著作物です)。 例: 〇〇〇に対し「〇〇〇受け〇〇〇突き」

  1. 〇〇〇に対しの部分は、仕掛け技の名称
  2. 〇〇〇受けの部分は、防御技の名称
  3. 〇〇〇突きの部分は、反撃技の名称」
  4. 最後に(〇〇)として(入り身、退き身、背後取りなど)と記載されているのは位置取り理合を示しています。
拓心武道メソッド(増田式空手メソッド)は
「制心」ー「制位」ー「制機」の三制一致による「制勝」を目指し
道(天地自然の理法)との一体化
神人合一を目的とします。

   

注意

TS方式アルファは→「ヒッティング・ベーシックスタイル」とし、TS方式ベータは→ヒッティング・アドバンススタイルに名称の変更をします。

  お知らせ

  • デジタル空手武道通信では、常時コンテンツを修正、補充(アップロード)していきます。
  • すべてのページの閲覧には定期購読会員登録が必要です。デジタル空手武道通信の案内
  • 近日中に以下の更新、掲載を予定しています。 IBMA極真会館空手道の基本修練項目を改訂版の掲載を予定しています。 IBMA空手競技規定の改訂版。
  • 増田章の空手レッスン。
  • 2019年10月以降、IBMA極真会館の会員の方は全員、デジタル空手武道教本を使いIBMA極真会館空手道の独習ができるようになります。ただし、デジタル教材製作と維持管理の費用として、年2500円(月約210円)を納入していただきます。今後、デジタル空手武道教本には、映像による極真空手の基本技の指導やIBMA極真会館空手道の詳細な理論を掲載していきます。またサイトには、会員個人の審査、試合などの修練記録を保存しておくページや会員同士のフォーラムページなどもあります。さらに極真会館の一般的な空手技のみならず、増田章が長年の研究により編み出した拓心武道メソッドが学べるようになっています。その中には、現在の極真空手家には修練されていない「古伝極真空手」の技も含まれています。古伝極真空手とは、武術、護身のための空手技です。拓心武道メソッドの内容のほとんどは、講習会、または研究会でしか修練しません。また、来年を目標に外部の方々に通信教育として、拓心武道メソッドを開示する予定です。

●古式極真空手を古伝極真空手に変更しました。

第36号 編集後記 

私はイチロー選手が大好きである。 〜編集後記第37号

 

 毎年のことだが、年末を迎えると、時の流れの早さを感じる。
さらに言えば、私は数年前のことを思い出せない。これは私だけのことだろう。脳のスペックが低い。残念ながら。それにもかかわらず、いつも未来を見据え、考えを巡らしている。もちろん、今何をするかで手一杯だというのが現実だが、その行動は明確に未来を見据えている。補足を加えれば、未来はすぐそこにあり、今をどう生きるかが未来を決める、と私は考えている。
 時々、息苦しくなるが、幼い頃からの性格である。しかしながら、もう還暦近い歳になった。もっと足元を見つめなければと反省している。
 
 先日、仕事の合間、テレビに目を向けると、野球選手のイチロー選手のコメントを映し出していた。私はイチロー選手が大好きである。私はそのコメントに痺れた。テレビでは皆、同様のコメントをしていた。

【「経験を大事にしてほしい」「自分が自分の教育者になって欲しい」】

 イチロー選手は、知識が豊富な時代だが、だからこそ、「経験を大事にしてほしい」と語っていた。拝聴すべきは、その経験の中で感じることを大事にして欲しいと語っていたところである。それを子供達に優しく語りかけていた。

 また「自分が自分の教育者になって欲しい」と語っていたように思う。できれば、再度、その番組を観たい。その言葉にも痺れた。

 少し自慢めいて聞こえたら勘弁して欲しいのだが、「経験の中で感じることを大事にする」「自分が自分の教育者になる」ということは、私の人生から得た、哲学と同じである。

 だからこそ、私は空手の稽古を試合経験、組手経験の中にこそ、最も重要なことだと、伝えていきたい。誰よりも厳しい試合を経験したから言える。勝敗は関係ない。だが、少なくとも、試合の結果を寝ても覚めても考え続けた、若いころがある。なぜ、勝てなかったのか?そんな問いかけを毎日、寝ながらも続けた。おそらく、イチロー選手にも、同様の問いかけがあったに違いない。

 またイチロー選手は過去に以下のように言っていた、と記憶する。それは「4000本安打の裏には、8000本の悔しい思いがある」「僕はその悔しさに真剣に向き合ってきた」「その結果が4000本だが、その結果には、あまり興味がない。むしろ、その悔しい8000本の体験の中に私の真の誇りがあるし、大事なものがある」
 私は、その言葉にも痺れた。増田流に解説をすれば、イチロー選手にとって失敗は失敗ではない。その失敗を大切に抱きしめ、その中から生まれ出てくるものをつかんでいるのだ。その生まれ出るものが成功に導く何かだ、と言えば、安直な解説だ。おそらく、イチロー選手は成功とか失敗とかいう言葉は使わないだろう。彼は「悔しさ」と表現していた。だが、仮に失敗という言葉を使えば、イチロー選手は失敗(悔しさ)に誠実に対峙し続け、それを糧にしていたように思う。その態度、姿勢が最も尊敬に値する部分だ。 

 同時に、イチロー選手は、相手が納得し、観客が納得し、自分も納得する。否、相手が感動し、観客が感動し、自分も感動する。そんなプレーを生み出すために、ひたすら自己を磨き上げていたのだと思うのだ。それがイチロー選手にとっての成功ではないだろうか。否、実は成功という言葉はイチロー選手にとってのゴールではないだろう。換言すれば野球から得られる感動を観客、相手選手と共に味わう。それがイチロー選手のゴールだと直感する。

【拓心武道メソッド】

 
 そのようなゴール設定をすることが、増田章が極真空手に求める未来像だ。ゆえに組手試合の方法を変更した。なぜなら、試合の結果をより正しく振り返ることが重要だからである。情緒的な価値観はその振り返りには邪魔なものである。もちろん人間が情緒的な生き物であり、それを制御することが人間にとって重要なことは理解している。だが、スポーツや武道修練に関しては、もっと明確なデータ解析が必要なのだ。 私は、空手武道をそのような手段にしたいと考えている。  

 ゆえに拓心武道メソッド(増田式武道メソッド)では試合を重要視したい。しっかりと準備をすれば歳を取っても体験できるようにメソッドを考えてある。その意義は、野球がそうであるように、相手との交流、コミュニケーションが人間を成長させる、重要なキーであると確信しているからだ。また、他者との対峙とコミュニケーションということが、経験ということの本質なのだと考えている。そして、そのことをより正確に掘り下げて行くことが人間を高めて行く。蛇足だが、それがヴィクトール・フランクルのいう「意味への意志」ではないか、と私は直感している。

 また、私の道場で柱とする武道人哲学とは、経験を恐れず、経験の中から、他者とのコミュニケーション技能を体得すること。また「自分が自分自身のリーダーになること」ということが目標であり、哲学の核である。イチロー選手が子供達に語った、「自分が自分の教育者になる」とは、武道人哲学で唱える、リーダーシップとほとんど同じだと確信している。

 最後に、あまり人に憧れたりしてこなかった偏屈な人間だが、イチロー選手には、胸が高鳴るような憧れを感じる。時にイチロー選手の悪口を聞いたことがあったが、多分感性が合うんだろう。今後の野球界での活躍を楽しみにしている。繰り返すが、私はイチロー選手が大好きである。

この編集後記と合わせて読んで欲しいコラム→拓心武道メソッドは心から始まる

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