フリースタイル空手交流戦

2010年06月22日

 フリースタイル空手プロジェクトは、「空手をオリンピック競技にする」という目標を掲げています。
 
 私は、すでに伝統的ともいえる空手流派の道場主をしていますが、新しいものを創るということは本当に大変です。
 
 我々が新しいものに興味を示すのは、それがどのような「得」をもたらすかが伝わった時ではないでしょうか。いいかえれば、既得権益の奪い合いの中、新しいものの中に、自分が「得」をするものを見たとき、人々の心は動くのです。

 いきなりニヒルな考えで申し訳ありませんが、そのように思えます。ですから、伝統という価値観を更新するということは、ものすごく大変なことなのです。

 さて、今回のフリースタイル交流戦に参加したメンバーは11名、そのようなニヒルな考え方の人達ではありません。彼らの共通点を探れば、「空手の可能性に挑戦しよう」という私のメッセージに共感してくれた人達です。

 中でも、私が注目したのはフイリップ氏というアイルランド人の門下生の姿でした。彼は、体も小さく器用なほうでもありません。しかし、ルールを理解し自分なりの勝ち方をイメージしていました。

 私が特にうれしかったのは、そのようにフリースタイルのルールを理解し、戦いの技術を創造しようとしていたところです。

 フリースタイル空手のキーワードは、公正性、開放性、創造性です。その中でも特に重要なのは、創造性なのです。それは、闘争という状況の中、二人の競技者が共に技術を創造する。

 そして、そのような体験を共有することで、真の友情を育んでいくことなのです。
フイリップありがとう。その他、競技会の内容は、映像の準備が整い次第、報告していきたいと思います。
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