今年もあと僅かとなりました。

これから、1年の締めくくりとして、昇段審査、昇級審査、交流試合が行われます。

道場生の皆さんには体調管理に留意し、たゆまぬ修練を続けて欲しいと思っています。

以下に昇段審査を受審する方々と有段者へ向けて、増田からIBMA極真会館・空手道の基本的な考え方をお伝えします。

 

 

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IBMA極真会館の空手道修練について

 

IBMA極真会館の空手道修練では、基本技も型だと考えます。皆さんが型と認識しているのは、古伝の表演型のことです。その古伝の型を考えてみてください。それらは複数の型で構成されています。その複数の型を分解すると、基本技(伝統技)になります。また、約束組手で習得する技も、仕掛け技と応じ技に分けられ、さらにそれらを分解していけば、基本技(組手技)になるのです。ただし、基本技は他の基本技と組み合わせることによって、新しい意味を与えられます。その意味を理解し、さらにその意味を表す構造を理解していくことが、真の修練なのです。私は、約束組手も型だと考えています。武道の世界では、そのような型を組型(基本2人1組で行う型)と言います。また、技の応用とは、それらの基本技を体得し、それらを活用、組み合わせることです。そのためには、新しい技を生み出すための術理を体認しなければなりません。その術理の体得がより高次の型修練、真の型修練なのです。さらに言えば、組手も型修練の一環です組手による実験により、技のデータを受け取り、それを型修練の中で分析、融合させていくのです。

残念ながら、そこまでのことを理解している道場生はいないかもしれません。ゆえに再度、伝えます。

まずは、その形(型)を正確に覚えてください。ゆえに審査では、型と違う点をチェックし、その違う点(チェック数)が多い場合は不合格となります。空手道修練の基本は、まず基本技を含む型を正確に覚えることです。そのためには、教本を確認し、道場稽古において自分の技の形と向き合い、修正してください。

我々の空手道は、そのような型修練から、型に内包する理合いの体認を目指していきます。さらに、その技を応用する術理を習得していきます。昇級審査では、まずは表層の形をチェックします。さらに上級者に対しては、理合いの体認を指導し、それを審査します。

ゆえに初心者や色帯の方々以上に、道場の手本となるべき黒帯諸氏が自己の技と絶えず向き合い、確認をして欲しいと思います。厳しいことを言うようですが、「道」とは、たゆまぬ修練を心がけ、深さの体認を目指す、求道の心構えのある者のみ、見えるものだと、私は考えています。

最後に高いレベルの空手道については、空手武道通信において伝達していきます。上達を目指す人はご覧ください(増田)。