[第47号:2021-4-2]
本号の内容について
デジタル空手武道教本のページは、随時更新を行なっていますので、稽古内容の不明点があれば、教本を閲覧してください。
- 第4回 月例試合の全試合映像 試合結果一覧表
- 組手技教本 突き技5種(上段直突き/上段カギ突き/上段下突き/中段下突き/中段直突き)
- 入り身と退き身の使い方について(映像レッスン/ワンポイント)
- 撃間(うちま)について(映像レッスン/ワンポイント)
- 応用組手型/順下段回し蹴りに対し「引き足受け×上段追い突き×出足払い」
- 基本組手形について(基本組手形32種)
- 増田道場の自習ガイド(2021年度版)
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- 次号(第48号)の公開は、5月初旬の予定です。
巻頭言
組手理論について
本道場では、組手理論の理解と構築を重要と考えます。ここでいう組手理論とは、組手修練を行うための基盤となる原理・原則を言葉・概念で纏めたものと言っても良いと思います。しかしながら、理論とは仮説です。もちろん仮説ですから反証可能性はありますが、だからこそ吟味、かつ高次化することが可能となるのです。空手武道の組手修練の命題は、相手からの攻撃を弱体化または無力化し制圧する技術と技能を体得することです。
そのためには理論を打ち立て、それを活用することが有効だと思います。補足を加えますと、今日における空手の組手修練は審判の非常に主観的な視点に全てを委ね、その主観によって優劣を認識するだけのものとなっています。そのようなあり方に仕方のない部分もありますが、それでは普遍的な理論ならびに高次の技能は生まれるないでしょう。その理由は、理論の構築や技能の養成には事実を厳密に掘り下げるような視点と考察が必要だからです。さらに言えば、空手武道の原点である武技のやり取りを極めるには、本来的には審判に判断を委ねるような感覚があっては駄目です。あくまでも自らが判断、決定、制御しなければならないのです。
ゆえに極真会館増田道場の空手武道修練は、スポーツから取り入れた訓練法があったとしても、スポーツとは異なります。その違いは、原理・原則、そして概念が異なるという点です。ただし、空手武道の原理・原則の中に、スポーツ競技の原理・原則との共通点が見られるかもしれません。しかしながら、あくまで空手武道の試合並びに審判とは、各々の身体運用法、すなわち技能を養成するためのサポート役です。また本道場では、実技の習得と技能の習得を目指すのみならず、空手武道の理念を掲げます。理念とは「理想のあり方」と言い換えても良いものです。本道場は、理念を念頭に、独自の作法を始め、各空手技術の概念を明確化します。
最後に、組手の背後にあると考えられる原理原則を理解し、仮説としての理論を学ぶ、あるいは再構築していくこと。そのような修練と修道の過程において、自己の成長と更新を実現することが、拓心武道の説く、空手武道哲学でです。
↓第4回月例試合の参加者
2021年4月のイベント予定
- 昇級審査会:4月11日(日)
- 昇段審査補講(予定):4月18日(日)
- 第5回月例試合:4月25日(日)
- 昇段認定式:4月29日(木曜祝日)
重要なお知らせ
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第47号 編集後記
理論を学ぶことの意義
理論を学ぶことには効用があります。ただ体験、すなわち身体を動かすだけでは、より良い結果を得ることができません。また、一時的に望ましい体験の結果を得たとしても、そのことがかえって将来的に災いをもたらす原因となることもあるでしょう。
より善い体験というのは、結果を漠然と受け取るのではなく、結果とプロセスを振り返る作業(吟味)がなければならない、と私は思っています。そして吟味による理論(仮説)を次の行動に活かしていくことが大事だと考えています。
「今日、失敗しても、明日は成功したい」と思うなら、理論を学ぶことが役立ちます。なぜなら、無駄な経験を避け、よくない選択を回避する能力が身につくからです。もちろん理論は絶対ではありません。あくまでも仮説の一つにしか過ぎません。
しかしながら、理論に照らせば、「結果の予測」「事実をより正しく理解する物差しを得る」「無限とも思える現象を整理できる」「成功への仮説を生み出す」ことが可能となります。さらに言えば、 そのような自らの体験をもとに考える力を養成することが成功よりも大切なことだ、と私は考えています。
最後に、原理・原則を体得し、それを実践する能力を身につけること。その先に「道」があると思っています。以上が、極真会館増田道場における空手武道修練であり、拓心武道メソッドの考え方です。その拓心武道メソッドはTS方式の組手法でしか実現しないと思っています。
- 一部加筆修正
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