[第49号:2021-6-6]

本号の内容について

  • お知らせ
  • 巻頭コラム
  • 月例試合の報告
  • 教本の更新
  • 特集
  • イベント予定
  • 編集後記
  • バックナンバー

お知らせ

  • ◎デジタル空手武道教本サイトの閲覧にはPWの入力が必要です(一部PWが不要のページもあります)。IBMA極真会館増田道場の会員には、閲覧用のPWを伝えてあります。もし、忘れた場合は事務局までメールにてお問い合わせください。
  • ご注意ください!!
  • 6月中旬にデジタル空手武道教本のPWが変更になります。新しいPWはメールにてお知らせします。お気をつけください。
  • 次号(第50号)の公開は、7月初旬の予定です。

巻頭言

         

 

 

 

 

応じ技とは?

自己を活かし、かつ他を活かす道を目指す

武の修行が拓心武道である。

【「応じ技」とは】


 相手の仕掛けてきた技に対し防御技を用い、その効力を無力化、または弱体化して攻撃を行う技術のこと。受け返し技ともいう。なお、弱体化とは、相手の攻撃力を直接的に弱めるのみならず、相手の体勢を崩すなど、間接的に攻撃力を弱めることも含まれる。

   拓心武道における「応じ技」とは、相手の攻撃に対し防御技を用いて対応することである。さらに言えば、相手の技と自己の技との攻防、すなわち自他の戦いは「自他との応じ合い」である。よって、相手との戦いは、自己を活かす理法を学び取る契機と、拓心武道では考える。そして、自他の対峙、その戦いにおいて、自己の「認知ー判断ー操作」の能力を高めることを目標とする。

【「応じ」とは】


 補足すれば、応じ技の「応じ」とは、自己の心身を用いた「認知ー判断ー操作」による武の行為を意味する。そして、その行為を巧みに行うためには、事前の予測が必要となってくる。言い換えれば、武の行為における、予測が貧困、かつ未熟ならば、その判断と操作も貧困、かつ未熟なものとなるということだ。

 つまり、「応じ」とは、その認知力、判断力を高め、磨くために必要な予測力を高めるために必要な認識なのである。もし、戦いにおいて、「応じ」の認識がなく、恣意的、かつ曖昧な「認知ー判断ー操作」によって戦いを行うならば、100戦して、全ての戦いにおいて危うい。一方、「応じ合い」との認識を有し、「応じ」を極めようとするならば、戦わずして負けない状態に至ることもできるはずである。

 最後に、相手と対峙し自己と戦う中から、真の自己を見究め、自己を活かし、かつ他を活かす道を目指す「武の修行」が拓心武道である。

 

 

↓第6回月例試合の参加

 

月例試合の結果報告

 

 

 

教本の更新

デジタル空手武道教本のページは、随時更新を行なっていますので、稽古内容の不明点があれば、教本を閲覧してください。

 

特集

 

体捌き・足使いをよくする稽古法〜タッチヒッティング稽古

 タッチヒッティング稽古とは、足使い、体捌きの稽古法です。相手の肩や腿などタッチする場所をあらかじめ決め、タッチする側と防御側(防御側は体捌きによってタッチを防御してください)。

 タッチする側は決められた場所に手でタッチをします。タッチされたら1点です。また、タッチヒッティングを行うのは、直径2〜3メートルぐらいの円形のスペースを設定するか、イメージして、そこから出れば場外です。あらかじめ場外線を決めるのも良いでしょう。場外に出たら3点をタッチ側に与えます。時間を決めて、タッチ側と防御側が交代し、点数が多い方が勝ちです。

 タッチヒッティングは、頭を使うことがより重要です。また、このタッチヒッティング稽古は遊びのように見えますが、完全な稽古です。

 やり方には幾つかのパターンがありますが、上記の映像は一番簡単な形式のものです。 必ずしも点数をつけたり、勝敗を決めたりしなくても善いですが、真剣に行うことが肝要です。タッチヒッティングは、相撲の土俵のような円形のスペースをイメージし、サイドステップ(サークリング)や入り身や開き足、また体当たりからの背後取りなどの体捌きを使うとより高度な稽古になります。

 上記の映像では直径2、5〜3メートルの円から出ないように意識しています。

極真会館増田道場修練項目概要図

  • 極真会館増田道場修練体系図の改訂版です。
  • 今後、デジタル空手武道教本は下記の修練項目概要図に合わせ、改訂、整理していきます。もうしばらくお待ちください。
  • 護身術に関しては、極真会館増田道場護身術を制定します。
  • 投げ技・倒し技の組手型は2022年以降に採用予定です(これまで一部の道場生のみ修練していました)。。

 

 

2021年6、7月のイベント予定

 

  1. 第7回月例試合:6月27日(日)→参加案内はこちらから
  2. 昇級審査会:7月4日(日)→審査案内はこちらから

 

重要なお知らせ

  • デジタル空手武道通信では、常時コンテンツを修正、補充(アップロード)していきます。
  • IBMA空手武道チャンネルには「自宅でできる空手武道レッスン」を掲載しています。参考にしてください。
  • IBMA極真会館の重要なお知らせは、メールでお知らせしています。会員道場生はメール登録をお願いします。
  • デジタル空手武道教本はIBMA極真会館の会員道場生向けの教本です。閲覧にはPWが必要です。一斉メールでお知らせしていますので、必ずメモしておいてください。もし、忘れた場合は、事務局までお問い合わせください
  • 極真会館増田道場生の皆さんへ年会費(半期分)を納入された方には1000円分のTSクーポンが発行されています。TSショップでの修練用具の購入にお使いください(TSクーポンの有効期限は発行日から1年間です︎/新規入会者は除く)→TSショップはこちら
  • セキュリティー管理のため、デジタル空手武道教本の閲覧のためのPWは定期的に変更されます。連絡用メールアドレスを本部事務局までお知らください。登録のない方には道場からの連絡が届きません。

 

第49号 編集後記

 現在、極真会館増田道場の修練体系を整理、改訂している。その目的は、極真空手に包含されている、伝統空手や日本武術、また多彩な武術、格闘技の要素を掘り下げ、それらを活かすことだ。かつて大山倍達師範は「極真空手は武道空手である」と喝破した。だが、現在の極真空手が武道と言えるだろうか。また武道家の集団といえるだろうか。本当の武道家ならば、和解できるはずである。さらには、より善い手段を以て合意形成し、極真空手をさらに発展させていくに違いない。

 私は極真空手を基盤としながらも、武の真髄を見極め、道への昇華を目指していきたい。当然、極真空手の伝統は活かすつもりである。だが、私の考えていることを理解するものはいないかもしれない。それでも私は新たな地平を切り開く。それが大山倍達師範並びに極真空手に対する報恩だと思っているからだ。

 本号では、私の道場の修練項目の概要を示した。いずれコロナ問題も収束するに違いない。道場生は、この機会に修練用語を理解して欲しい。本号では「応じ」と「応じ技」「防御技」という修練用語について掲載した。

 修練用語を理解するとは、空手修練に対する認識を確立するということだ。そして空手修練とは、その認識を基盤に心身と技の「認知ー判断ー操作」の能力を養成するものなのだ。そして、その能力を植物に例えるならば、能力を育てる土壌は物事の考え方、すなわち認識だと言ってもよい。よって、我々修練者は、絶えず土壌を耕し続けなければならない。その上で、芽が育ち、実がなっていくのである。

 

 バックナンバーはこちらから

 デジタル空手武道通信のバックナンバー(デジタル空手武道教本)