[第63号:2022-8-25]

 
もうすぐ学生の人達の夏休みの期間が終わります。
また、これからは少しづつ気温が下がっていくと思います
くれぐれも体調管理に気をつけてください。
 
なお、本道場では依然としてコロナ感染に気をつけていきますが
より大切なことは、体調管理と免疫力を落とさないことだと思っています。
 
これから秋に向けてよく食べ、よく寝て
よく体を鍛えていきましょう
運動は体調管理のためにも必要だと思います
身体を動かし、血流をよくしていき、筋力を維持する
これは元気をもたらす基本です
 
これからも、共に空手武道の修練に励んでいきましょう。
 
 
 
 
 
◎デジタル空手武道通信は極真会館増田道場生向けにイベント案内や報告 また修練サイトの更新情報などをお伝えしています。    また、増田 章師範の考え方を発信する媒体です。
 
 

号の内容

  • 巻頭コラム:悟りを形にしていく
  • 特集1:必修組手型 33手 改定版
  • 特集2:秘伝・極真空手〜ステッキ護身術の紹介
  • デジタル空手武道教本・更新ページ、他のお知らせ
  • 今後のイベント予定
  • 第63号・編集後記 

 ◎デジタル空手武道教本サイトの閲覧にはPWの入力が必要です(一部PWが不要のページもあります)。 IBMA極真会館増田道場の会員には、閲覧用のPWを伝えてあります。もし、忘れた場合は事務局までメールにてお問い合わせください。 ◎デジタル空手武道通信の映像はインターネツトへの接続環境のあるところで閲覧することをお勧めします。 ◎1月中旬にデジタル空手武道教本のPWが変更になりました。

巻頭コラム:小論・悟りを形にしていく

●以下のコラムはアメブロでも閲覧できます →https://ameblo.jp/masuda-blog                        

増田 章の著作(拓心武道)

        

 

以下の小論は極真会館増田道場の修練理念と武道哲学の詳細を伝えるものだと言って良い。本小論を読めば、増田道場の空手修練の意義と目的が理解できるはずである。もちろん、理解できない人でも、空手の稽古がそれなりに楽しいなら、それで良い。だが、この理念と哲学を理解できないなら、私との稽古はつまらないものに違いない。おそらく私の空手理論は他の空手家に受け入れられないものに違いない。それでも、私は奥深くを訪ねたい。私と同じ感覚の先達と対話するような気持ちで。そのような生き方こそが面白い。そして、全てが冒険そのものである。また、冒険は困難で厳しいほど面白いに違いない(増田 章)。

 

道場稽古の基本原則

 私の主宰する空手道場では、白帯から有段者までの幅広い力量の道場生が一緒に行う一般稽古では、まずは基本技の稽古、そして極真空手の伝統型の習得が重要です。また、それ以上に重要なのが、組手型と組手の稽古です。ただし、初心者に対しては、修練項目が多く、習得に大変な労力と時間を要します。よって、組手型の稽古は、必修組手型を設定し数少なくしています。それら必修組手型の稽古は組手稽古を行う際、最低限、必要な項目です。しかしながら、黒帯になった後は、さらに深い修行をしていきます。
 さて、初めて組手稽古を行った時のことを思いだしてください。おそらく、ほとんどの人が相手の攻撃技に戸惑い、また上級者の攻撃技の多様さに恐怖を覚えたに違いありません。そんな時、体力のあるものは「攻撃が最大の防御なり」とばかりに自分の技を出す。あるいは、体力に自信がないものは、適当に組手をやり過ごしたてはいなかったでしょうか。
 一方、少し組手稽古に慣れた時、組手が組手に慣れていない者が相手の場合、自分の技を何も考えず、自分勝手に繰り出していたことがあったのではないでしょうか。そのような組手の仕方、稽古態度は全て良くありません。これまで、私にも同様の態度があったかも知れません。しかし、そのような態度は、私が最も忌み嫌うものです。そのような態度、考え方を持ち続ける者はいつか敗れ、そして上達もないと思うからです。また、相手の攻撃技に場当たり的に対応したりすることもよくありません。さらに言えば、相手攻撃を無視するかのように自己の攻撃技(仕掛け技)のみを乱暴に仕掛けるような組手稽古は一利はあっても多大な害があると思います。また、そのような組手稽古は日本武道が到達した高次の理念を重視する、私の空手道場(極真会館増田道場)では強く戒めるものです。

自己の中心を護る

 私の主宰する空手道場において実施する組手型と試合修練について解説します。まず、一言で言えば、組手型と試合修練の意義は、「自己の中心を護る理法(道)を学ぶこと」です。しかしながら「自己の中心を護る」と言っても、抽象的すぎて理解できないと思います。ゆえに以下、より詳細に解説してみます。
 ここでいう「自己の中心」とは物理的な中心のみならず心理的な中心を併せ持った中心です。そのような中心を拓心武術の修錬用語では「中心」とします。そのような中心から技が発せられると考えるのです。また、自己の生命を脅かすような技、すなわち自己の中心を取り(奪う)にくるような技に対し、自己は中心を取られず、逆に相手中心を取らなければなりません(奪ってしまうこと)。そのような認識で行う修練が本来の武道修練です。しかしながら、皆、その認識に立っていないと思います。その原因は、技のやり取り、そして目的が、単なる「当て合い」または「投げ合い」をゲーム化し、そのゲームの勝敗に価値をおいているからでしょう。そのような考えは日本武術が到達した武道思想を忘却していると言わざるを得ません。もちろん、そのようなゲーム化による効用はあるとは思います。しかしながら、同時にその弊害もある、と述べておきます。そして、その弊害を取り除き、本来の効用を取り戻すためには、組手型と試合修練を車の両輪の如く機能させるべきだ、と私は考えています。なぜなら、武術の修練とは、単なる試合の勝敗を目的とするのではなく、自己の命を奪いにくる技から自己の命を護るために、その技を制するためのものだからです。そして、武の基本は、相手の技を未然に正確、かつ、より迅速に予知することです。
 そのような基本を見据てているからこそ、相手と対峙した時には、相手の中心を見極め、かつ自己の中心をそれと合わせることを組手型の修練(稽古)の基本とするのです。すなわち、相手と中心を合わせることができ、初めて、相手の技をより良く避け、かつ制する技を発現させることが可能となるということです。言い換えれば、相手と一体化して初めて、武のより良い技を創ることができると言っても良いでしょう。
 その原則を理解するために組手型の修練では、相手と対峙した時にまずは互いの中心を合わせるということを重要とします。そこから、相手の中心の変化とその変化によりよく対応するための理合と技術を体得していくのです。以上の前提に立ち、拓心武術における組手型の全ては、「自己の中心を護る」ということを武の理合の根本とするのです。さらに、組手型で学んだ理合を試合稽古において吟味すること。また、試合修練によって他(相手)の中心の多様な変化の形を学び、その変化に対し、自己の中心を奪われないよう、理法(道)を体得し、かつ不動の自己の中心を形成、育んでいくのです。このことが拓心武術の組手型と試合修練の意義です。また、私の主宰する道場では、空手や拳法の修練の他にも、相手を投げ倒したり、関節を決め、相手を制する「柔法」や棒などを使い、相手を制する「武器法」の修練を加えていきます。断っておきますが、私の能力と寿命により「拳法」以外の部分は未完成のまま終わるかも知れません。しかし、「拳法」の部分をより高いレベルにするために、柔法と武器法の修練が必要だと思います。なぜなら、柔法や武器法などの修練により、心身の働きや機能を、他の角度から見ることができるようになるからです。そして、他の角度から心身の理法を考えること(稽古)により、理法(道)の実相(じっそう)をより鮮明に見取ることができるのです。特に武器法の理解は重要だと思います。しかし、断っておきますが、私のいう武器法は古流空手の武器法を学ぶことではありません。その意義とは、日本武道の底流にあると思われる「太刀(日本刀)との対峙」による自己の中心との対峙と把握です。そのような認識を得て初めて「自己の不動の中心(心)」を掴み、育んでいける、と私は考えています。

〈小論の続きはこちらでお読みください〉  

 

 

特集1:組手型・45手 2022改定版 

  • 本特集は必修組手型33手から組手型45手に内容を変更しました。指導員は確認しておいてください。
  • 組手型・45手〜全編の閲覧はデジタル空手武道教本でのみ可能です。
  • 組手型・45手は初心者のための型ではありません。初心者から免許皆伝レベルまで、全ての人が修練、習得するものです。
  • 組手型は45手以外にも、手刀や肘を使った攻撃技や投げ技(倒し技)、逆技、などを含めて多種あります。今後、種類をまとめて教本化します。
  • 組手型・45手 の全てを閲覧するには、デジタル空手武道教本の必修組手型のページで→デジタル空手武道教本
  • 以下の番号は変更になっています(33手から45手に変更)参考程度に留めておいてください。
お詫び

 組手型・45手は、当初33手として編集しましたが、極真会館増田道場の組手修練をより高い水準にするために必要な「応じ(応じ技)」の手筋及び原理・原則を学ぶには、33手では少ないと判断しました。ゆえに動画は未収録ですが、目録・一覧を変更しました。(2022/3/31)

 極真会館増田道場では、技の活用と応じの習得を修練の柱としています。45手は、二段以上なら、全て習得していなければならないと思われる内容です(中には外部には伝えたくない奥伝の技も含まれています)。

 今後、増田道場では、白帯の人に対して、2〜3年かけて少しづつ、組手型45手を習得してもらい、組手の内容を高める修練を行なって行きたいと思っています。また、組手型は、さらに数十手の応じ技があります。また、今後も研究を続け、追加することもあるでしょう。現有段者の人には、45手は真剣に稽古すれば、数ヶ月で習得できるとお伝えしておきます。また、デジタル空手武道教本で独習することも可能です。

No,1〜9
No,17〜18
No,21〜24

 

特集2:秘伝・極真空手〜ステッキ護身術の紹介

 

 

拓心武術入門・運足法

段位認定・学科試験問題

昇級審査の学科試験に一つ設問を加えた試験問題です。有段者は全問正解できなければ、知識不足だと認識してくだい。知識と技能はイコールではありませんが相関関係はあります。少なくとも黒帯を占める資格としては必須の要素です。 現有段者も学科試験に挑戦してください。解答は、6月27日から30日まで、PWを入力すれば閲覧できます。 ◎解答時間の目安は20分です。

 

今後のイベント予定

  • 9月11日(日曜) 昇段者講習会
  • 9月25日(日曜) 第15回 月例試合
  • 10月2日(日曜) 昇級審査

◎各位イベントは止むを得ず中止、または延期となることもあります。あらかじめご了承ください。また、特別に追加するイベントもあります。  

重要なお知らせ

  • デジタル空手武道教本は、不定期にコンテンツを修正、補充(アップロード)していきます。道場稽古の予習、復習に活用してください。
  • IBMA空手武道チャンネルには「自宅でできる空手武道レッスン」を掲載しています。参考にしてください。
  • IBMA極真会館の重要なお知らせは、メールでお知らせしています。会員道場生はメール登録をお願いします。
  • デジタル空手武道教本はIBMA極真会館の会員道場生向けの教本です。閲覧にはPWが必要です。一斉メールでお知らせしていますので、必ずメモしておいてください。もし、忘れた場合は、事務局までお問い合わせください
  • 極真会館増田道場生の皆さんへ〜年会費(半期分)を納入された方には1000円分のTSクーポンが発行されています。TSショップでの修練用具の購入にお使いください(TSクーポンの有効期限は発行日から1年間です︎/新規入会者は除く)→TSショップはこちら
  • セキュリティー管理のため、デジタル空手武道教本の閲覧のためのPWは定期的に変更されます。連絡用メールアドレスを本部事務局までお知らください。登録のない方には道場からの連絡が届きません。

 

第63号 編集後記

 

  私は5〜6年前から腰と膝を悪くし、右脚の機能が著しく良くない。
ゆえに腰と膝の具合がよくない時は、ステッキを使ってきた。また、老化により、体力は全盛期の半分ほどである。
  それゆえ、身体の機能のことやそれを補うことを考えている。

大山倍達師範は極真会館の草創期、ステッキ護身術というものを伝えている。残念ながら、我ら門下生には指導することはなかったようだ。私は、現在のような競技試合や組手法主体の極真空手に疑義を持っている。もちろん、それらが良くないというのではない。それのみの稽古は空手としての価値を半減させると思っているのだ。空手、そして極真空手には、実は多くの技術があった。

  誰もそのことを顧みない。だが、私は投げ技や逆技、ステッキなどを使う護身術を修練方法に加えていく。さらに、それらの技術に新たな技術を融合し進化させていく。その上で、実際に突き蹴りを当てて稽古する極真空手の良さを活かしていきたい。だが、私の半棒術は下手である。そのことにがっかりしないでほしい。

 私はなんでもできるわけではない。当然のことながら、知らないことだらけだ。しかし、長年の空手修行で直感は働くようになっている。その直感を活かすために新しい分野に挑戦する。少し時間は必要だが、数年後には棒(武器)使い、攻撃力は若い頃よりも向上するだろう。そして本当の武術を体現したい。

 また、武器を使うための修練は身体のリハビリに最適である。そして新しい気づきと発見がある。今後、幼い頃のような気持ちで棒と付き合っていきたい。そして面白がって。私は周りの価値観に妥協はしたくない。徹底的に真を追求したい。私の心はそれを見つけることができると信じている。


子供の頃のように
物事を面白いと
感じることができるなら
上達の可能性は
まだある
(心一)