黒帯と黒帯を目指す皆さんへ

IBMA極真会館では、伝統技の理解と組手技の理解を黒帯(有段者)の必須と考えています。

私は伝統技と組手技は繋がっており、決して別物ではないということ。また空手道からより深い事柄を理解するには、両方のことを掘り下げる必要があると考えています。

さて、理解するとはどういうことでしょうか?私が考える理解とは、黒帯自身の体認のみならず、体認したことを他者によりよく伝えられるようになることです。そこには絶対的な到達点はないかもしれません。また言うまでもなく、自身が経験、体認したことを、言語などで他者に伝えるということは困難です。

しかしながら、先人、先達が探求、体認したことを大切にすることは、今を生きる者にとっても意義のあることだと思います。また、そこに稽古の本質があると思います。さらに、そのような稽古姿勢が、先人に対する報恩であり、自身のみならず斯界を発展させる鍵だとも思っています。

今回の講習会は、これまでの講習会とは枠組みを新たにしています。また初伝のコースにおいても、数回の講習の受講が必要です。なぜなら、一つ一つの技の意味をより深く理解し、さらにそれらのつながりを理解していく為です。まずは、以下に記載した問いかけや技名に関して、知識があるかどうかを確認してください。その際、デジタル教本を利用することをお勧めします。

最後に、私が考える稽古とは、全体から一を、一から全体を受け取り直す作業とも言えます。言い換えれば、一つ一つの技を深く掘り下げ、そこから全体とのつながりを理解すること。そこから一つ一つの技の応用・発展をめざすことです。その過程が「道」を目指すということではないかと思っています。

 

 

 

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